Laravel5のCollection(コレクション)クラスで配列・オブジェクトを任意のキーでソート(並び替え)する
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- カテゴリ:Laravel
- タグ:PHP,Laravel,Collection

Laravel でデータベースとのやり取り(SELECT)を行った場合、受け取った結果は純粋な連想配列ではなくオブジェクトとして返ってきます。
受け取るデータの並び順に関して、単純にカラム要素であれば、クエリビルダでの問い合わせの際に並び順を指定すればよいだけですが、 例えばデータベースからいくつかのデータを取得し、そのデータにさらに何らかの処理をしてその処理結果に応じてデータをソート(並び替え)したい場合があります。
PHP では、連想配列(多次元配列)のソート手段としてarray_intersect() という関数が有名ですが、これは純粋な連想配列にのみ有効であり、昨今の PHP フレームワークのように、取得結果にオブジェクトを含む形だとソートは行えません。
Laravel の場合、こういったデータの塊に対して、簡単にソートを行う事が出来ます。
Laravel には、Collection(コレクション)クラスというものが存在しており、配列データに対して様々な処理を行う事が出来ます。
(今回はソートの解説となりますが、それが以外にも様々な処理が行えます。)
コレクションクラスを使用するには、宣言は不要で、collect ヘルパを利用するだけという簡単な流れになっていますので、入門、初心者の方でも簡単に使う事が出来ます。
また、今回のデモンストレーションでは Laravel5.5 を使っていますが、5.4 や 5.3 などの 5 系でも同様の手順で行えます。
Contents
Collection クラスのソートメソッド
ソートを行うコレクションのメソッドは以下の3種類です。
- sort()
- 最も簡単なソートです。単純な配列に対して並び替えを行います。
- sortBy()
- 配列やオブジェクトに対してソートを行います。キーを指定し、そのキーに対して昇順(値の小さい順)で並び替えを行います。
- sortByDesc()
- sortBy() と同じですが、こちらは降順(値の大きい順)で並び替えを行います。## collect ヘルパで並び替えを行う
sort メソッド
それでは実際に sort メソッドを使ってみます。
オブジェクトに対する並び替えは sortBy() や sortByDesc() を使いますが、せっかくなのでまずは sort() の使い方です。
// 順不同の数字の配列
$numbers = array(2, 19, 6, 14, 21, 1, 4, 11);
// collect ヘルパに配列を渡す
$collection = collect($numbers);
// 並び替えを行う
$sorted = $collection->sort()->all();
// 出力
var_dump($sorted);
配列を collect ヘルパに渡してから sort() を行っています。
ちなみに「->all() 」することで、配列で受け取る事が出来ます。つけない場合はオブジェクトで返ります。
結果はこんな感じです。
Array
(
[5] => 1
[0] => 2
[6] => 4
[2] => 6
[7] => 11
[3] => 14
[1] => 19
[4] => 21
)
並び替えが行われていますね。
sortBy と sortByDesc メソッド
今回のメインはこちらになります。 テストデータなのでただの連想配列になってしまっていますが、データベースから取得したデータを想定(つまり、オブジェクトでも OK という事)しています。
// テストデータ
$books = array(
['id' => 1, 'name' => 'book_1', 'price' => 1000 ],
['id' => 2, 'name' => 'book_2', 'price' => 1200 ],
['id' => 3, 'name' => 'book_3', 'price' => 1300 ],
['id' => 4, 'name' => 'book_4', 'price' => 1400 ],
['id' => 5, 'name' => 'book_5', 'price' => 1500 ],
);
// collect ヘルパにデータを渡す
$collection = collect($books);
// price キーを軸に、金額の大きい順に並び替えを行う
$sorted = $collection->sortByDesc('price');
// 出力
var_dump($sorted);
基本的な流れは sort メソッドと変わりませんが、sortByDesc に引数として、並び替えを行うキーを指定しています。
結果です。
Illuminate\Support\Collection Object
(
[items:protected] => Array
(
[4] => Array
(
[id] => 5
[name] => book_5
[price] => 1500
)
[3] => Array
(
[id] => 4
[name] => book_4
[price] => 1400
)
[2] => Array
(
[id] => 3
[name] => book_3
[price] => 1300
)
[1] => Array
(
[id] => 2
[name] => book_2
[price] => 1200
)
[0] => Array
(
[id] => 1
[name] => book_1
[price] => 1000
)
)
)
本の金額である「price 」をキーとして、降順(金額の大きい順)に並び替えが行われた事が確認できました。
ちなみに、配列の添え字番号が揃っていない事に気が付くでしょうか? 揃えたい場合には以下のように->values() を追加してください。
$sorted = $collection->sortByDesc('price')->values();
これで番号を振りなおす事が出来ます。
Illuminate\Support\Collection Object
(
[items:protected] => Array
(
[0] => Array
(
[id] => 5
[name] => book_5
[price] => 1500
)
[1] => Array
(
[id] => 4
[name] => book_4
[price] => 1400
)
[2] => Array
(
[id] => 3
[name] => book_3
[price] => 1300
)
[3] => Array
(
[id] => 2
[name] => book_2
[price] => 1200
)
[4] => Array
(
[id] => 1
[name] => book_1
[price] => 1000
)
)
)
まとめ
冒頭で書いた通り、データベースから取得したデータをさらに PHP で処理した場合に再ソートを行いたい場合などに結構便利です。